JIS配列とUS配列の比較。US配列キーボードのメリット・デメリット

 キーボードを一日中叩くような仕事の人の中には、JIS配列(日本語配列)だけでなくUS配列(英字配列)のキーボードを使ったことのある人や、これからUS配列を使おうと思っている人も多いのではないだろうか。

 筆者は4、5年ほどUS配列のキーボードを使っているが、使い始めたきっかけは「与えられたキーボードがUS配列だった」という受動的なものだった。

 とはいえ、それ以降は自分でキーボードを購入する時もUS配列を選択することにしている。

 ということで今回はこれからUS配列を使ってみようと思っている人向けに、US配列キーボードを使うメリット・デメリットについて記していく。

筆者メモ

JIS配列とUS配列を使い分けられる人はあまり多くいませんね。

「職場でだけ我慢してJIS使ってる」という話はたまに聞きますが…。

配列の違い

 まずは配列の違いについてだ。

JIS配列(wikipediaより)
US配列(wikipediaより)

違うのは、

  • 最上段(数字の段)に割り振られている記号
  • Enterキーとその周辺の記号

となる。違いはそれだけだが、逆に言えば記号の配置は大部分が違う。特にプログラマは記号を打つことが非常に多く、この違いはかなり重要といえる。

 

 とはいえ、筆者はUS配列のユーザだが、記号配置の違いは「US配列の方が良い」と言える理由ではないと考えている。

 結局は慣れの問題で、JIS配列の記号配置に慣れている人とUS配列の記号配置に慣れている人で、優劣がつくとは思えないからだ。

筆者メモ

配置自体は差にならないかな、と思います。それこそ、Shiftなしで「@」が打てるのとかはJISの方が良い部分なのでは?と思うときさえあります

US配列のメリット

 とはいえ、「ここは本質的にUS配列の方が優れているだろう」と感じる部分もいくつかあるため、それを紹介していこう。

スペースキーが大きい

 スペースキーが大きいのは、個人的にもっとも重要な部分だ。

JIS配列のスペースキー
US配列のスペースキー

JIS配列はスペースキーの周辺に変換、無変換などのキーがあり、スペースキーの幅は大抵のキーボードでキー3つ分程度だ。

 REALFORCEなどの機種では4つ分ほど設けてくれている場合もあるが、それ以上ということはほとんどない。

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 ほとんどの人はスペースキーを親指で打つと思う。スペースキーの幅が短い場合、親指を意識的にそこに固定しておいたり、打つたびに親指の位置を動かしたりしなくてはならないだろう。これがJIS配列の欠点だと感じている。

 一方で、US配列のスペースキーは基本的にキー5つ分以上の幅がある。

 よって、US配列は大体どこに手があっても、とりあえず親指を押し込めばスペースキーが入力されるという大きなメリットがある。

 位置を認識せずともスペースキーが入力できるというのは、かなりストレスが下がる点だと筆者は考えている。

筆者メモ

特にプログラムとか英語の文章は、日本語の文章と比べてスペースキーの入力回数が多いということもありますね

Enterがホームポジションから近い

 次にUS配列の方が優れていると感じるのは、「Enterの位置が近い」ということだ。Backspaceの位置が近いことにも同様のメリットを感じるが、個人的にはEnterキーの方がその恩恵は大きい。

Enterとホームポジション(JIS)
Enterとホームポジション(US)

間に入っているキーが1つ少ないことにより、US配列のEnterの位置はホームポジションに近くなっている。

 体感としても、ホームポジションからわずかに右手を動かせば押せる、という感覚でスムーズにEnterが押せる。

 いわゆる「カタカタ、ターン!」はJIS配列で右手を大きく動かす必要があるから発生してしまうものだと個人的には考えている。

 US配列ならばそもそもそんなに手を動かさずにEnterを押せるから、そんな打ち方にはなりにくいのではないかと思う。

筆者メモ

これはもう職種に関係なくUS配列が良い部分かなあ、と考えています。Enterは誰でも相当な頻度で打ちますもんね。

US配列のデメリット

 US配列には、もちろんデメリットもある。

そもそも少数派

 これは本質的ではない、と考える人もいるかもしれない。しかし、仕事をしていると自分の望むキーボード以外を使わなくてはならないこともある。

 キーボードが与えられる場合に、デフォルトでUS配列の物が用意されていることはまずない。特に、会社などの所属団体にノートPCが支給される場合で、これがUS配列になっているということは過去一度もなかった。

 こういう時にUS配列に体が慣れてしまっていると、苦労することになる。「あれっ?アンダーバーはどこだっけ…」なんてやっていると、とんでもない素人だと思われてしまう。

 正直、これだけでも「US配列はやめておいた方が…」と言えるレベルの欠点だろう。

筆者メモ

コミュニケーションが英語の外資系企業のインターンで、与えられたノートPCがJIS配列、ってことが以前にありました…。

全角-半角の切り替えに慣れが必要

 これもUS配列の欠点といえる。半角と全角の切り替えはかなり頻繁に発生することなので、これがスムーズにできるかどうかは重要だ。

 JISのキーボードでは、一番左上に半角/全角のキーがあり、そこで変換を行う人が多いだろう。

 一方でUS配列にはそもそもそんなキーが存在しない。自分で何らかの割り振りをしなくてはならないのだ。よく聞く例では、「Ctrl + Space」で変更するというのがあるが、当然これも設定が必要だ。

 また、半角/全角変換のたびにCtrlが入力されるというのは、思わぬミスを生むこともあるため、その例を記す。

 例えばこのセクションの2段落目は「JISの」から始まっていて、「JIS」と打つ→全角半角を切り替える→「の」と打つ、という手順を踏んでいる。
 
 後半で、Ctrl + Space、N、Oと入力していくわけだが、Ctrl+Spaceが完了する前にNを入力してしまうと「Ctrl + N」が認識されて新しいウインドウが開いてしまう。

 もちろん「Ctrl + Space」は慣れてしまえば、半角/全角キーを打つよりも早く打てるような気がしてくるが、本来はJIS配列の方が優れている部分ではないかと思う。

筆者メモ

これも慣れではあるんですが、JISの方が良い部分ですね

最後に

 基本的にJISからUSに移行すると、「両方使えるようになる」のではなく「USしか使えなくなってしまう」という場合が多い。

 そのため、指定されたキーボードを使わなければならないシチュエーションは今後少なそう、と思う人ならば問題ないが、そうでない場合は慎重に検討した方が良い。

 とはいえ、US配列はやはりメリットが多い配列だと思うため、機会があるならばぜひ一度試してほしい部分もある。